MDシステムをめぐる最近の情勢   

前回差分です。 北朝鮮の「人工衛星打ち上げ」報道を受け、日本では麻生首相の指示で(落下物の)破壊措置命令が公開された(原則非公開)。政府は発射が国連決議違反だとし、MDシステムの移動を指示・入間基地のPAC3を東京市谷に移動・展開をした。全国のPAC3も「人工衛星」ロケットの航路下に配備(岩手県滝沢村など)し、SM3搭載のイージス艦を日本海に二隻、太平洋側に一隻配置した。国民保護法の発動、紛争処理を軍事的手段で実施、など非常に問題の多い今回の対応は北朝鮮の「挑発」に乗せられたもの。麻生内閣の支持率アップの手段「危機管理は自民党が優れているというキャンペーン」、とのマスコミの見方もある。マスコミ報道を以下にご紹介します。なお、日高市ではJアラートの整備が行われているため、各区ごとの防災無線を通じたサイレンの吹鳴・アナウンス放送が行われる可能性がある。

イージス艦出港 北朝鮮ミサイル迎撃で日本海へ

2009年3月28日 東京新聞夕刊

 北朝鮮が「人工衛星打ち上げ」として発射した長距離弾道ミサイルの落下に備える破壊措置命令を受け、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載した海上自衛隊のイージス艦「こんごう」と「ちょうかい」が二十八日午前、長崎県の佐世保基地を出港した。 

 SM3を搭載しないイージス艦「きりしま」も発射時にミサイルの探知・追尾に当たるため、同日午前、神奈川県の横須賀基地を出発。三十日ごろまで に、こんごうとちょうかいが日本海に、きりしまが太平洋に展開し、米海軍のイージス艦などと連携し、北朝鮮が四月四−八日と通告した発射に備える。

 こんごうとちょうかいは、ミサイルの弾頭部分や切り離した部分などが日本の領域に落下する恐れが生じた場合にSM3で迎撃し、きりしまはミサイルの航跡をとらえ、弾道の解析や落下地点の予測などを行う。

 一方、首都圏警戒のため地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を二十七日に防衛省本省がある市ケ谷駐屯地(東京都)などに配備した航空自衛隊は、三十日までにPAC3を空自浜松基地から陸上自衛隊の秋田、岩手両駐屯地などに運び入れ、迎撃態勢を整える。

 

防衛省、PAC3を都心に移送 破壊措置命令受け

 北朝鮮が人工衛星名目でミサイル発射準備を進めている問題で、防衛省は27日夜、破壊措置命令に基づき、ミサイル防衛(MD)システムによる迎撃態勢の 準備に入った。航空自衛隊入間基地(埼玉県狭山市)の地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)を陸上自衛隊の市ケ谷駐屯地(東京・新宿)や朝霞駐屯 地(同・練馬など)に移した。 PAC3を搭載した自衛隊の車両は同日午後8時ごろ、入間基地を出発。小雨が降るなか、同10時ごろに車両約10台が市ケ谷などに到着した。 防衛省は、全国6カ所にあるPAC3をミサイルが通過する可能性がある秋田、岩手両県と首都圏に分散配備するほか、海上自衛隊の海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載したイージス艦「こんごう」「ちょうかい」を海上に配置する。(出典=日経ネット 27日 22:35)

北朝鮮ミサイル:PAC3が移動開始

 北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射に対応する破壊措置命令の発令を受け、地上配備型迎撃ミサイル(PAC3)部隊が27日夜、配備場所に移動を始めた。

 航空自衛隊入間基地(埼玉県)からは午後8時ごろ、PAC3ミサイルの発射装置やレーダーなどを搭載した特殊車両が陸上自衛隊朝霞駐屯地(東京都 練馬区)や防衛省(新宿区)に向け出発。ミサイルの上空通過が予想される東北地方の陸自新屋演習場(秋田県)と同岩手演習場(岩手県)には、浜松基地(静 岡県)のPAC3部隊が週明けまでに移動する。【本多健】 出典=毎日JP 

「PAC3」北朝鮮予告、不安・戸惑い

2009年03月28日   出典=Asahi.com

 北朝鮮が予告する「人工衛星運搬ロケットの打ち上げ」に備え、滝沢村の陸上自衛隊岩手駐屯地に近く、迎撃用ミサイル(PAC3)が配備されること になった。飛ぶのは本当に宇宙ロケットなのか。それともミサイルなのか。県内に影響はないのか。見通しが立たず、自治体や住民に不安やとまどいが広がるな か、県や自衛隊は冷静な対応を呼びかけている。
 陸上自衛隊岩手駐屯地の熊谷文秀司令は27日午前、県庁を訪問し、達増拓也知事に、県内にPAC3が配備されることなどを伝えた。ミサイルが発射された際の自衛隊の対応や、県との連絡態勢などについても説明した。
 熊谷司令は迎撃による飛散物などで県内に被害が出る可能性について、「万が一(ミサイルが)落ちてくることになれば迎撃するため、破片が飛んでくることはあり得る」と話した。
 達増知事は「国も県もしっかりした事前態勢が取れている。県としても県民の命、安全、自由を守るためにしっかり対応したい」と述べた。
 県は同日、「危機管理連絡会議」を開き、必要な準備や被害に応じた対応などについて各部の担当者に説明した。4月3〜4日ごろには、県と 自衛隊の担当者らからなる情報連絡室を設置する予定だ。また、県と滝沢村、盛岡市、八幡平市の担当者に対する航空自衛隊による説明会が3月中に開かれる見 通しだ。
 越野修三・防災危機管理監は「正常に飛べば落ちてくることはない。彗星(すい・せい)が自分の家に落ちてくるような確率だから、平常の生活を送ってほしい」と県民に冷静な対応を求めた。
 県警は、警察庁や県、各警察署と連絡を取る警備課内の連絡室の職員を休日も出勤させて発射に備える、PAC3搬入の際は周辺を警備する。
 釜石海上保安部は無線やインターネットなどを通じて、太平洋側と日本海側に設定される「北朝鮮の衛星打ち上げに伴う危険区域」の情報を提供。「今後の各機関から提供される情報に、十分留意してください」と呼びかけている。
 PAC3が配備される陸自岩手駐屯地を抱える滝沢村は27日、防災行政無線による住民への緊急的な情報提供は見送ることにしたという。防 災防犯課の藤原治課長は「無線を流すことで、かえって住民を混乱させたり、あおったりしてはならない。マスコミによる適切な情報提供を期待する」と説明す る。
 住民には、とまどいが広がる。駐屯地近くで居酒屋を切り盛りする女性(61)は、「怖いのは確か。だけど自分たちに何かできるわけではな い」と話す。グループホーム「あけぼの荘」世話人の角掛玲子さんは「ホーム内でも話題になっているが、それほど緊迫感はない。(PAC3の)搬入は仕方な いが、結果的に何もなければいい」。
 盛岡市では、万一、発射が武力攻撃だった場合、県からの連絡を受けて市役所や盛岡西署に設置されているサイレンや同市玉山区の防災無線を使って市民に警戒を呼びかけるという。
 宮古市は4月1日から総務省の全国瞬時警報システム(Jアラート)の運用を始める。国から警報が発信されれば、市民には防災無線で情報が伝えられるという。清水登危機管理監は「今はマスコミ情報くらいしかなく、発射後の対応は、まだ決まっていない」と話す。
 同市の宮古漁協と重茂漁協は3月中旬、釜石海保から届いた航行や操業上の注意を組合員に知らせた。重茂漁協の高坂菊太郎参事は「沿岸漁業なので危機感はそれほどない。組合員には注意を呼びかけるが、対処のしようがない」と戸惑っていた。
 「PAC3」とは
 地対空誘導弾パトリオット3。地上から発射され、弾道ミサイルなどを迎撃する。パトリオットの旧世代型は91年の湾岸戦争時、イスラエル やサウジアラビアに配備され、イラク・フセイン政権のスカッドミサイルを迎撃したことで知られる。自衛隊は今回、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載 するイージス艦を日本海に、PAC3を岩手、秋田両県に配備して「万一」に備える。

PAC3、皇居前広場に展開を=ミサイル迎撃で石原都知事

 東京都の石原慎太郎知事は09年2月5日、防 衛省で開かれた「防衛医学セミナー」で講演し、弾道ミサイルを地上から迎撃する地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)について、皇居前広場(千代 田区)に展開すべきだとの考えを示した。石原氏は「まず皇居前でやりなさい。皇居を守り、(近くに)日本の経済中枢があるわけだから。あそこで装備を見せ ることで国民の自覚、危機感が出てくる」と語った。
 航空自衛隊が所有するPAC3の展開先としては、都立の代々木公園(渋谷区)や晴海ふ頭公園(中央区)などが候補となっている。これに関し石原氏は、防衛省に対し「目立つようにやってくれ」と全面協力する方針を伝えたことを明らかにした。
 ただ、防衛省幹部は皇居前広場での展開について「宮内庁の反対も予想される。ハードルは高い」と困難視している。  2008/02/05-16:27  

北ミサイル 進まぬ国民保護、警報整備11%止まり

3月27日23時10分配信 産経新聞

 北朝鮮が「人工衛星」名目で長距離弾道ミサイルの発射準備を進める中、政府は国民保護という麻生太郎首相の強い意向を受けて、非公表が原則である破壊措 置命令の公表に踏み切った。しかし、他国の武力攻撃や大地震などの際、瞬時に住民に危険情報を知らせる「Jアラート」(全国瞬時警報システム)をすでに整 備した自治体はわずか11・7%の211市区町村(24日時点)に過ぎない。国民保護法制が整備されて5年近く経つが、地方自治体レベルでの体制整備はは かどっていないのが現状だ。(日高市のJアラート

 Jアラートは国民保護法制の一環として平成19年2月から運用を開始した。政府が大地震、津波などの災害や、大規模テロやミサイル攻撃などの情報を入手 すると、東京・霞が関の総務省消防庁に設置したアンテナから人工衛星を通じて全国の自治体に瞬時に警報が伝わるシステムだ。

 消防庁はホームページで「日本に向けて弾道ミサイルが発射された場合、早い時は10分弱で着弾するとされていますが、このような場合にはJアラートの活用が不可欠です」と紹介するなど、整備を呼びかけてきた。

 ところが、導入は「義務」ではないことから、多くの自治体は「財政難」などを理由に導入を渋ってきた。導入済みの211自治体でもJアラートと防災無線などを直結し、全自動でサイレンや音声で危険情報を流すシステムを導入しているのは138市区町村にとどまる。

 今回ミサイルの上空通過が予想される秋田県(25市町村)で導入済みの自治体はゼロ。岩手県(35市町村)も釜石市など5市町に過ぎない。

 このため、政府は27日の安保会議で「北朝鮮飛翔体発射事案に関する対応」を決め、ミサイル発射後10分以内にJアラートより性能の劣る「一斉同報シス テム」を使い、都道府県を通じて全国市町村に通報し、報道機関にも広報する。30〜60分後に落下予測地点の情報も提供し、地上に落下した場合は立ち入り 禁止区域の設定を行う予定だ。

 ところが、この一斉同報システムでさえ接続済みの自治体は68・8%(27日現在)。岩手は18市町村、秋田は24市町村が未接続で一両日中にパソコンソフトをインストールして接続するという。

 国民保護法では、地方自治体に対し、有事の際の住民避難や救援活動のマニュアルである「国民の保護に関する計画」の策定を義務づけているが、すでに策定 した市区町村は98・7%(昨年10月1日現在)。東京都の国立、立川両市、新潟県加茂市、同県刈羽村、長崎市、沖縄県沖縄市、道同県宜野湾市など23市 町村は総務省の要請にもかかわらず策定していない。(酒井充)


 ■国民保護法制 テロ攻撃や大地震などの大規模災害の際に、国民の生命や財産を守るために国や地方自治体、公共機関の役割・責務を具体的に定めている。 国民保護法(正式名称は武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律)は有事関連法制として小泉内閣で検討が進められ、平成16年6月に成 立、同年9月に施行された。政府が定めた基本方針に基づき、地方自治体は住民の避難誘導や救援の具体的な方法、被害を最小限に抑える対応マニュアルを事前 に作成することが義務付けられている。

ミサイル迎撃は未知数=住民周知には限界も 

  政府は、北朝鮮が発射する長距離弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下する場合に備え、ミサイル防衛(MD)システムによる迎撃に万全を尽くすとともに、 直ちに落下が予測される地域の住民に周知する考えだ。しかし、実際の迎撃は技術的にも困難とされ、北朝鮮のミサイルが日本に到達するまでの10分前後の時 間で、住民に通知できる情報は限られている。国民の安全、安心を確保する万全の態勢とは言えないのが実情だ。


 麻生太郎首相は27日夜、国会内で 記者団に「日本に落下する可能性は低い」と強調し、冷静な対応を求めた。ただ、同日の河村建夫官房長官のコメントでは「2段目のロケットの燃焼が突如中断 するケースでは、飛しょう体の一部が領域内に落下することも全く考えられないわけではない」と「万々が一」の危険性を指摘した。
 故障などでミサ イルが日本に落下する場合、日本海に配備されるイージス艦が搭載する海上配備型迎撃ミサイル(SM3)と、秋田、岩手両県などに配備される地対空誘導弾パ トリオットミサイル(PAC3)で迎撃する方針。しかし、防衛省幹部は「制御を失ったミサイルは軌道計算が極めて難しい。100パーセント迎撃できるとは 言い切れない」と話す。
 また、PAC3が迎撃に成功したとしても、破片が地上に落下する可能性がある。外薗健一朗航空幕僚長は同日の記者会見で、可能性を認めた上で、破片の落下で予想される被害について「一概に言うのは難しい」と言及を避けた。
  一方、住民への周知については、北朝鮮がミサイルを発射したと首相官邸が確認した場合、直ちに一斉同報システムで自治体など関係機関に「ミサイル発射」の 一報を通知する。同システムを使えば、北朝鮮によるミサイル発射を通知するのは発射後5〜10分程度で、政府関係者は「落下までに間に合うだろう」と自信 を示す。
 

ただ、その後の推定落下地点を通知する第2報は、発射から30分〜1時間後。ミサイルの落下後になる可能性が高く、飛行ルートに当たる住民は1時間近く、不安な時間を過ごすことになる。

出典=時事ドットコム

2007年1月4日

【DedenseNews.com】が伝えるところによると【ロッキードマーチン社】の関係者は1月3日までに、弾道ミサイル迎撃用として用いられているパトリオットミサイルを、F-15などの戦闘機に搭載する実験をしていることが明らかになった。

ロッ キード社のミサイル部門と火器管制部門はパトリオットの最新型バージョンPAC3型をF-15戦闘機の主翼下部に装備するべく、アメリカのミサイル防衛部 局(Missile Defense Agency)と共に研究中であると、この部局の部局長でもある副社長のMike Trotsky氏が語ったとのこと。この事業にはすでに200万ドルの予算が割り振られており、さらに300万ドルが他の戦闘機への搭載研究のために新た に配分されるであろうことも述べている。

搭載予定戦闘機については、現在F-15でのみ行われている研究が、今後はF-22やF-35、F-16などにも行われるとコメント。通常は地上に 設置された発射筒付車両から打ち出されるPAC-3を戦闘機に取り付けることには成功したとしている。また戦闘機に搭載することで、地上発射タイプより も、より良いポジションで敵ミサイルを迎撃することができるとし、そのメリットを強調した。

通常車両に搭載される「ミサイル発射用装備を戦闘機に搭載できるのだろうか」という重量の点からの疑問については、(列挙した戦闘機になら)ミサイ ル本体も含めた関連装備を搭載しても問題ないだけの能力は持ち合わせていると回答。また、パトリオットミサイルは通常発射筒以外にレーダー車両を随伴し、 そのレーダーの情報を元に誘導をしていくわけだが、そのレーダー部分については「戦闘機が持つセンサーが、各種データをミサイルに提供する」と説明してい る。

高度や機動力を考えると確かに車両搭載型よりは戦闘機搭載型の方が柔軟性に富むのは間違いない。ましてやPAC3は弾道弾には有効なものの有効射程 距離が15キロ前後しかないといわれている。PAC3自身にではなく搭載している方に機動力を持たせることで、守備範囲を飛躍的に広めることが可能になる 今回の実験は、非常に期待が持てるものといえよう。とはいえ稼働率に変わりはないか、命中率が下がらないかなど気になる点もなくはないので、今後の情報公 開を待ちたいところだ。

F-15イメージ

       

 

北朝鮮、「6カ国」不参加を示唆 発射後の国連制裁けん制

2009年3月25日 出典=中日新聞

 【ソウル=築山英司】北朝鮮外務省は24日、来月4−8日に予定している「人工衛星ロケット」の発射に対し、国連安全保障理事会による制裁決議な どが行われた場合、北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議は「存在する基礎も意義も失うことになる」と不参加を示唆した。朝鮮中央通信が同日、同省報道官談話と して伝えた。

 日米韓が「人工衛星」発射は「弾道ミサイル計画に関連するすべての活動停止」を求めた安保理決議1718号に違反すると訴え、日本を中心に制裁決議を目指す動きがあることに対し、北朝鮮がけん制した形だ。

 談話は「日米がわが国にだけ差別的に宇宙の平和的利用権利を否定し、自主権を侵害しようとすることは、6カ国協議共同声明(2005年9月)の 『相互尊重と平等の精神』に全面的に反する」と指摘。「このような敵対行為が安保理の名で行われれば、安保理自体が共同声明を否定することになる」と批判 した。

 また、国連安保理での動きについて「日本が反共和国(北朝鮮)騒動の先頭に立っている」とし、日本を名指しして非難した。

 6カ国協議が破綻(はたん)した場合の責任は、日本をはじめ共同声明を拒否した国が負うことになると主張。「対話で敵対関係を解消できなければ、(わが国は)敵対行為を抑制するためにもっと力を固めていく道しかない」とし、核開発などを推し進める考えを示した。

 

ミサイル発射なら直ちに安保理  日米韓「決議違反」で一致

【ワシントン27日共 同通信】北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の日米韓首席代表らによる3カ国会合が27日(日本時間28日)、ワシントンで開かれ、北朝鮮が「人工衛星」打ち上げ と主張する長距離弾道ミサイルを発射した場合、北朝鮮の弾道ミサイル関連活動を禁じた2006年の国連安全保障理事会決議に違反するとの認識で一致、直ち に安保理でこの問題を取り上げる方針を確認した。

 日本首席代表の斎木昭隆外務省アジア大洋州局長は会合後、記者団に「いかなる理由でも(北朝鮮のミサイルの)発射行為は安保理の決議違反。日米韓の認識に食い違いはない」と述べた。

 3カ国の首席代表が集まるのはオバマ米政権下で初めて。

 北朝鮮は国際機関に対し、4月4−8日に「人工衛星」を打ち上げると通告し、日本海側の舞水端里(ムスダンリ)にある発射台に「テポドン2号」とみられるミサイルを設置。発射をけん制するため、3カ国が足並みをそろえて強い姿勢を示した。

  ただ、米国のソン・キム6カ国協議担当特使は記者団に、新たな制裁決議を目指すかどうかについて「日本や韓国と相談しているところだ」と述べるにとどめ た。拒否権を持つ中国やロシアが制裁に慎重な姿勢を示していることを踏まえ、この日の会合では具体的な結論を出さなかったとみられる。

  北朝鮮は26日、「人工衛星」打ち上げ問題の安保理への提起自体が「敵対行為」と反発。6カ国協議離脱も示唆しながら核開発再開で対抗する構えを見せてい ることについて、斎木局長は「(6カ国協議が)影響を受けることをわれわれも覚悟しなければならない」と述べ、協議の停滞がさらに続く可能性を示唆した。

<北朝鮮ミサイル>露「衛星なら決議に違反せず」 米に通告

3月28日21時56分配信 毎日新聞

 【ソウル西脇真一】北朝鮮の弾道ミサイル「テポドン2号」の発射準備について、米政府系放送局「ラジオ自由アジア」は28日、ロシアが「ミサイルに人工 衛星を搭載していれば国連制裁決議には違反しない」との見解を米国に通告したと報じた。ロシアは北朝鮮に発射自制を求めているが、「搭載なら違反せず」と の立場を明確にしたのは初めて。

 米韓の複数の外交消息筋の話として伝えた。ロシアは、ミサイル関連のすべての活動停止を求めた06年の国連安保理決議を法的に検討し、結論を出したという。報道は「安保理での対北制裁決議案が通過する可能性は薄くなった」としている。

 一方、北朝鮮核問題を巡る6カ国協議の日米韓首席代表は27日、ワシントンで会談し、発射した場合は決議違反だとして、直ちに国連安保理での協議を求める方針を確認した。

太平洋でミサイル迎撃試験成功=北朝鮮けん制、イージス艦−米国防総省

3月28日15時56分配信 時事通信

 【ワシントン28日時事】米海軍は28日までに、カリフォルニア州南部サンディエゴを母港とするイージス艦「ベンフォルド」が、同州沖の太平洋で、海上配備型迎撃ミサイル(SM2)による短距離弾道ミサイル迎撃試験を実施し、成功したことを明らかにした。
 国防総省は17日にも、ハワイ・カウアイ島沖で地上発射型ミサイルによる試験を成功させている。北朝鮮の弾道ミサイル発射準備をけん制する狙いがあるとみられる。

*2  国際連合安全保障理事会決議第1718号

*3  破壊措置命令